力を抜く身体目指し古武術稽古

脱力したら体は動かない、きちんと体を動かせた時力の存在は無くなる。そのために構えを創る事に全力を尽くそう。

間合いとは空間と時間の要素が一致した場面

間合いとは自分と相手との距離、空間で「相手にとっては遠く自分には近い」という情況と書かれていますが、私なりの補足をします。

「間」=距離、空間と捉えてよいのですが、「合う」の意味合いが抜けているように思います。

合う=時間、タイミング、特にそれらが一致するニュアンスが重要です。

距離、空間の三次元だけでは、どれだけ間合いを計っても「相手にとっては遠く自分には近い」情況になれず、距離はお互い同じであるので、間合いを取るとはいわず、間を取ることになります。

「相手にとっては遠く自分には近い」自分にとって有利な情況を作り出すためには、「合う」という時間的要素が必要です。

タイミングが一致するその一瞬が合うこと、そしてその合うタイミングが自分の中で出来ていること。

ですから、間合いは「間」より「合い」の方が重要です。

「間」はお互いの関係の中ではイーブンですが、「合い」はお互いの関係ではなく、それぞれの「合い」具合であり、それぞれの身体の中でタイミングが一致している方が有利となります。

例えば、二者でコンペを行う時、与えられた条件は同じであり、お互いの間と同じです。しかし、一回だけのプレゼンでより詳細に現実的な提案をし、実行できる条件を揃えて提示した方が有利になることが「合い」の意味合いと似ていると思います。

「間」はお互いの関係ですが「合う」とは、それぞれの合い具合を指していて、相手に対してより合っていれば有利となるわけです。

ですから、お互いの関係の前に、自分自身の中でより多くの条件が一つの目的に向かって集中できていれば、相手と向き合った瞬間結果が現れます。

間合いとは相手との距離感ではなく、自分自身の中で整合性が一致する瞬間を作り出し、その一瞬が連続した状態です。

そして身体の中で間合いを計った者同士が向かい合った瞬間、お互いの間合いのレベルが判るのでその瞬間に勝負が決まります。

そこで相手の間合いが読めないと、初めから負け戦さとなってしまいます。

我武者羅に勝負することも必要ですが、自分の実力と相手の実力を見極める瞬間が大切であり、その一瞬が間合いを取ることではないかと思います。