力を抜く身体目指し古武術稽古

脱力したら体は動かない、きちんと体を動かせた時力の存在は無くなる。そのために構えを創る事に全力を尽くそう。

膝痛の原因は関節の変形ではなく使い方にある!膝の柔軟性と衝撃吸収の重要性

慢性的な膝痛の原因が、関節が狭くなっているとか、変形しているとか医者は言うけれど、それをたどればその様になる膝の使い方が結果をもたらしたのではないでしょうか?

膝を使わなければ仕事にならないと言われるかもしれませんが、その仕事をしている人がすべて膝を痛めているとは限りません。

問題は膝の使い方が硬いということ。

出来るだけ膝は柔らかく使いたいものです。

若い頃は何も考えなくても、勝手に柔らかく使えて、どの様な動きにでも対応出来たはずです。

しかし、いつの頃からか膝周辺が強張ってきて騙し騙し使った結果、関節が炎症を起こし、水が溜まり、軟骨が擦り減り挙げ句の果てには関節が変形する始末。

誰もなりたくてなったわけではありませんが、勝手になってしまいます。

勝手に柔らかく使えていた膝がいつのまにか勝手に硬くなってしまった。

勝手とは、自分にとって都合のよいやり方。また、ぐあいのよいさま。(コトバンク)

自分に都合よく使ってきた結果痛みが現れたということは、その使い方が道理から外れていたことになります。

勝手に悪くなった膝は、自分に都合よく使っている間は勝手に良くはなりません。

しかし、道理のかなった使い方をすれば改善の余地はあるはずです。

その一つとして膝を柔らかく使うことです。

膝を柔らかく使うことで、衝撃を吸収するのです。

あなたの体重が歩く度に膝に乗り掛かります。医者は、その体重を減らすこと。

もしくは、その体重を支えられる筋力をつけることを推奨されますが、使い方に言及されることはあまり聞いたことがありません。

それは、抽象的でわかりにくいから、そこまでのアドバイスがないかもしれません。

古武術稽古においても膝を柔らかく使うと指導がありますが、明確な膝の感覚はなかなか掴めるものではありません。

ただ、ちがう言い方をすれば、「踏ん張らない」が近い様に感じます。

若い子は軽やかに歩きますが、年配者は踏ん張って重そうに歩くイメージがあります。

どうしても転倒することを避けるために、自然に足に力を入れて体を安定させようと力が入ってしまいます。

力を入れて歩くことは、安定性が高まるメリットがありますが、体が力で固まっている為一旦バランスを崩すと対応が鈍くなります。

また、この余計な力が本来の動きの邪魔になり素直な動きの足かせになったりします。

踏ん張らないで衝撃を吸収する様な膝の使い方が出来れば、道理に近くなるのではなるのでしょうか。

たとえば、キャッチボールで強い球を受ける時は、肘を突っ張って、手のひらを硬くしていては衝撃がモロに伝わり痛いので、肘の力を抜き手のひらを柔らかくして衝撃に対応するはずです。

歩く時でも、膝を柔らかく使い、地面をやさしく踏むようにすれば地面からの衝撃が体に伝わりにくくなるのではないでしょうか。

立ったり、座ったり、歩いたり、普段から考えて動く人はいません。体が勝手に動いてくれています。

慢性的に膝が痛い人は、体が勝手に動く自動運転ではなく、意識的に動く手動運転に切り替えて体を動かしてみると、自分にとって都合の良い動き方に道理から外れた状態が現れるかもしれません。

それに気づくだけでも膝の痛みは改善されるのではないでしょうか。